水彩画の描き方
描き方と言っても、自分ならこう描くという一例です。参考程度にしてください。
水彩絵具は「透明水彩」や「不透明水彩(ガッシュ)」があります。このサイトでは透明水彩の制作の過程を説明していきます。詳しくは「水彩画とは」を見てください。
最初の記事は絵葉書にした風景画を紹介します。
7月の始めに東北旅行へ行ってきました。
管理人は神奈川に住んでいるのですが、関越道でまず新潟まで行き、その後海岸線を北上して山形へ入りました。
その途中新潟の海岸「笹川流れ」を通ったのですが、そこが有名な景勝地だとその時は知りませんでした。
それでも、梅雨らしくない晴天で気持ちの良い風景が広がっている海岸の様子は、車をとめてじっくり鑑賞したくなるものでした。その時見た「眼鏡岩」という穴のあいた大岩を中心に絵葉書にしてみました。
なお、制作は撮ってきた写真をもとにして行っています。実物を見ながらの制作でも手順は同じなので、自分にあった制作スタイルを見つけるといいと思います。
下絵
まずは、下絵を描きましょう。沢山線をひいて、自分のイメージする姿を描き出せば良いと思います。今回は絵葉書という事で手軽な方が良いと思い、直接ハガキに描き始めていますが、もちろん別の紙にじっくりエスキース(素描)を描いて、それを転写して本番を描いても良いです。(その辺の手順はまた別の記事で紹介します)
描く道具はなんでもOKですが、シャーペンや鉛筆のように消しゴムや練ゴムで修正できるものの方が良いです。
(2:00~ マスク液でマスキング)
マスキング
下絵が終わったら、いよいよ着彩!ですが・・
その前にマスキングをしていた方が良いです。水彩画(透明)は「白色絵具」を使わず、紙の白を活かしたほうが良いと思います。
事前に塗り残したいところはしっかり保護しておきます。まあ、今回は紙が弱くてあまり意味をなさなかったのですが・・(マスクを取るとき紙が一緒に剥がれてしまったのです)
マスキングするにはマスク液を筆を使って塗ります。
因みに、水彩絵具用の筆とマスク用の筆は分けておいた方がいいです。マスク液がつくといくらキレイに洗っても筆先が硬くなってくるので、少し安めの筆を使う事をすすめます。
そして、終わったら除去液で筆を洗っておくといいです。
着彩
(0:18~空を着彩)(0:56~大岩を着彩)(1:12~前景を着彩)(2:01~陰影描画)(4:06~仕上げ)(5:11~マスキング除去)
いよいよ、本番の着彩です。
- 最初は物の色で塗り分けていくと良いです。空の色、岩の色、水の色・・
- そして、ある程度塗り分けたら陰影を意識して描いていきます。この時のコツは「3つの大きなブロック分ける」です。
「明るい所」「中間の所」「暗い所」これぐらいのざっくりとした分け方で良いと思います。(注意は「明るい所」=「白い色」ではないし「暗い所」=「黒い色」ではないということです。「明暗」と「物の色」とは分けて考えます)そして重要なことは明るい所から描いていくことです。陰影というと難しいですが、物の面の向きを意識することがポイントです。上を向いているところは明るい、地面に対して垂直な部分は中間色、下を向いているところは暗い。それぐらいのざっくりした捉え方が必要です。
透明水彩は塗っちゃうとなかなか後戻りできません。
なので明るい所を描くのは結構ビビってしまうのですが、描いた後に「中間の所」や「暗い所」をのせると上手く馴染んでくるので、怖がらず描いていきます。 - さらにこの「3つのブロック」にもそれぞれ「オウトツ」がありますので徐々にその部分も描いていきます。この意識が細部を描くことにつながっていきます。
- 8〜9割仕上がったら、マスキングをとります。消しゴムでこすっても良いですが、ラバークリーナーがあればゴミも出ないのでオススメです。しかし・・先ほども言いましたが、今回はマスクを上手く剥がせず、そのままにしています・・
- 本来は、マスキングをとって、少し調整したら完成です。ここで完成!というものは人によって違うと思います。もっともっと細部を描きたい人はそれも良いですし、もっとデフォルメしたい人は工夫して簡略化しても面白いと思います。とにかく難しく考えずに沢山描くことが大切だと思います。
今回使った透明水彩はウィンザーアンドニュートンの固形タイプのものです。(動画に写ってるものです)
これならいつでもどこでも描けて、便利ですし、発色も良いです。固形タイプはチューブから出す手間が省けてオススメです。一緒に水筆ペンもあれば、ほかに何もいらないってぐらい便利です。
水筆ペンっていうのは動画でも使っていますが、軸のところに水をためておける筆のことで、軸を押せば筆先から水が出てくるので、筆洗が必要ないのです。
ただ、筆をふく布やティッシュは必要なので、用意してください。 詳しくは画材紹介を見てください。
では、今回はこれで・・ 次回は人物編を書きます。まぁ、描き方はほぼ今回と同じですが、モチーフごとに動画と解説を入れていこうと思っています。
プリント販売もしております。ご興味あればご覧ください。
ヤフオク出品ブース
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